無意識に持っている「お金のセルフブレーキ」の正体

無意識に持っている「お金のセルフブレーキ」の正体

控えめであることは、あなたのお金ブレーキを作っていませんか?

日本では昔から、控えめであること、足るを知ること、出しゃばらないことが美徳として語られてきました。こうした価値観には、確かに美しさがあります。私自身も、その感覚を大切にしてきました。

けれどあるとき、ふと気づいたのです。その「控えめさ」が、知らないうちにお金に関するブレーキとして働いていることがあるのではないか、と。

ここで言う「お金ブレーキ」とは、潜在的に働いてしまうストッパーのようなもの。頭では「もっとあってもいい」と思っているのに、なぜか行動や選択のどこかで、自分に制限をかけてしまうこと。

たとえば、

・価格を上げたいのに、なぜか躊躇してしまう
・チャンスが来ても、遠慮して引いてしまう
・お金の話題になると、急に居心地が悪くなる
・うまくいきそうになると、自分から小さく収めてしまう

そんな 理由がはっきりしないストッパーが働くことがあります。

これは能力の問題でも、意志の弱さでもありません。多くの場合、長い時間をかけて身についた 無意識の反応パターンなのです。

 

多くの人にとって、「もっと欲しい」という感覚はどこか居心地の悪いものです。危険、いやしい、出しゃばり、身の程知らず。そんなイメージと結びついていることが少なくありません。

でもこれは欲の問題ではありません。尊厳や所属、そして安全に関わる問題ではないでしょうか。

私たちは子どもの頃、お金についての知識よりも先に、お金にまつわる「空気」を学びます家庭の中のお金の緊張感、お金の話になると変わる親の表情、「余裕がない」という前提。そうしたものを、言葉よりも先に身体で受け取っています。

 

私自身にも、子どもの頃のある出来事があります。そのとき私は、「もっと取る」という行動がどこかいやしいこと、出過ぎたこととして扱われた経験をしました。もちろん周囲の大人に悪意があったわけではありません。でも、子どもの神経システムはとても正直です。その出来事を通して、「もっと欲しい」という感覚はどこか危険なものとして身体に記憶されてしまったように思います。

そして、大人になってからも、そんな記憶はさまざまな形で現れます。価格を上げるのが怖い。お金の話をすると居心地が悪い。成功するとどこか申し訳ない。特に日本の女性は、「慎み深く」「控えめで」「出しゃばらない」という文化の中で育つため「もっと」という言葉そのものが身体にとって警戒信号になっていることがあります。

 

ここで一度、こんな問いをしてみてください。もしあなたが今よりもずっと豊かになったとしたら、それはあなたという人について何を意味するでしょうか。

調子に乗っている人?
誰かを置いていった人?
女性らしくなくなった人?
品を失った人?

もしそんなイメージが浮かぶなら、それはとても自然なことです。なぜなら、私たちは長い間「豊かさ」と「気品」を対立するものとして学んできたからです。

でも… 本当にそうでしょうか。

 

豊かさと品は、本来対立するものではありません。むしろ、本当に安定している人ほどお金の話が静かで、落ち着いているでしょう。誇示する必要も、証明する必要もないからです。

ここでひとつ、視点を変えてみたいと思います。

お金そのものはニュートラルです。でも、私たちの神経システムはニュートラルではありません。私たちはお金そのものよりも、お金にくっついている意味に反応しています。恥、遠慮、罪悪感、文化的な役割。そうしたものが重なったとき、身体は無意識にブレーキをかけるようになります。

だから多くの場合、本当に怖いのは「お金が増えること」ではありません「お金が増えた自分がどう見られるか」のほうなのです。

 

この春のワークショップシリーズ「お金とからだと無意識のクセ」では、お金の問題を単なる知識や思考ではなく、神経システムと身体の視点から観ていきます。

なぜお金の話になるとザワつくのか。分かっているのに進めないセルフブレーキ。豊かさとアイデンティティの関係。そうしたテーマを、順番に紐解いていきます。

そして、その中で多くの人が初めて出会う問いがあるでしょう。

「もっと」という言葉は、あなたの身体にとって何を意味していますか?

 

このワークショップでは、「もっと受け取る方法」ではなく、まず「なぜ受け取れないのか」を観ること・知ることから始まります。


その安心が生まれたとき、初めて次の選択が見えてきます。

豊かさと品は両立できるのか。
女性らしさと経済力は両立できるのか。
「控えめであること」と「自分を小さくすること」は本当に同じなのか。

この春、本質的な探求を、一緒に進めて行きましょう。


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